*SOLD OUT* 3cmtour / the daylight embraces the land, maintaining its distance - 1300yen
出る出ると以前から言われていたがようやく2007年にリリースされた3cmtourのディスコグラフィー。8cmサイズCDの2枚組。
以前リリースされたスプリット等の音源は全て廃盤なのでこのリリースは嬉しい。しかも音源にならなかった曲を収録したライブ音源もあり。
1枚目はumbra、after foeverとのスプリットCD収録の4曲。
2枚目は未発表曲5曲のライブ音源。
mp3: 涼子は恨んだ
http://sound.jp/3cmtour/
(2008 salvation)
ここからは個人的な話を少し。
3cmtourを初めて知ったのは2002年、当時よく見ていたサイトで「3cmtourというバンドがthere isをやや彷彿とさせ、Slintがさらに激情になった感じでかなりカッコイイ」というような事が書かれていて、気になってバンドのウェブサイトを見てみた。
flashを使ったなかなか凝ったサイトで期待が高まる。
映像がいくつかアップされていた(当時、映像を観られるようにしていたバンドはほとんどいなかった)のでそれを見てみる。確かに「何々っぽさ」が一瞬、頭をよぎったけれど、それ以上のオリジナリティとテンションの高さをを感じた。
やや粗めの画質の映像と音でもそれは十分伝わってきた。個人的には、特にドラムが凄いと思った。
新しい風が吹いてくるのがわかった。これは是非ともライブを観てみたい、と。
観たいと思いつつもなかなか観る機会がなく、2003年になった。
2003年の3月9、10日に「ETHEL」という面白い企画があった。複数のバンドや人の共同企画であったが、メインで企画していたのは「Looks Like Tomorrow Project」という企画やサイトを運営する「会長」と言われる人だったと思う。
当初の告知では物凄いメンツだったものの、不運にもバンドの解散や活動休止などが続き(kulara、there isなど)、しかしそれでもかなり魅力的なバンドばかりが出演する企画であった。
しかも場所が下北沢タウンホールという所。ディスクユニオン下北沢店の向いにある、よくバスが止まっている建物、といえば分かりやすいだろうか。
その企画が行われる直前に3cmtourが急遽出演することになったのだ。
2日間とも全てのバンドを観たわけではなかったが、初めて観たバンドで非常に印象に残ったのは仙台のThe Endと3cmtourだった。
3cmtourの物販にはCD-Rの音源だけポツンと積んで置いてあった。とりあえずライブを観た後で買おうと思い、他のバンドの物販やディストロ、フリマを見ていた(会場では小規模ディストロの出店やトレードも行われていた)。
で、3cmtourのライブが始まりそうだったので前の方へ行く。そしてライブが始まる。
鋭利なギター、甲高い声、奇妙なポップさ加減、そして特筆すべきはドラム。
リズム感、オカズのセンス、パワー、音の抜けの良さ、どれも素晴らしかった。聞いた話だと当時まだ20歳くらいだったとか。
ライブはあっという間だった。圧倒されたのでしばらく立ち尽くしてしまった。
あ、そうだデモ音源を買おう、と後ろを振り返ると...物販スペースのたくさんの人が。3cmtourの物販スペース辺りに20人くらいの人が列を作っていた。
僕もその列の最後尾に並ぶ。さらに後ろに人が並ぶ。売り切れるかと思ったが、幸いにも買うことが出来た。
僕は家に帰ってその音源を聴き、自分のサイトにこんな風に感想を書いたのだった。
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久々に日本のバンドで痺れるような音に出会ったという感がある。
一音々々が鳥肌の立つ程研ぎ澄まされていて、そしてタメの利いたドラムにまず驚く。ギターワークも凝っていて、全体的に鋭利で不必要なものを削ぎ落としたサウンドになっている。
ENGINE DOWNの1st、serotonin、toe等を感じさせるし、また、甲高い絶叫があるバンドを彷佛とさせる。それはとても期待している、という意味なのだが、しかしこのバンドは個性がしっかり立ってるので、これからも3cmtourならではの音を出していってくれるんじゃないかなと思う。
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