*SOLD OUT* Umbra / s.t - 1000yen
東京で活動している5人組umbraの5曲入りCD-R。少し前のリリースですが、今までこの音源を見かけた人は少ないかもしれない。内容は、限定200枚の3曲入り7インチ「myeyeslie」と3cmtourとのスプリットに収録の2曲をまとめたものなので既にそれらの音源を持っている人はご注意を。
まず一曲々々の完成度に驚かされる。その非常に凝った展開をサラッと聴かせてしまう演奏力と曲の構成力。ドラムは手数が多く変則的なリズムも難なく叩き、2本のギターはリフを刻みアルペジオを奏で轟音を鳴らしたりと実に多彩。そして激しい演奏の中にあってそこに埋もれずに際立つメロディを奏でる。
メインのヴォーカルは終始叫びつつ所狭しと駆け回るステージングを見せ、かなりの熱量を放っていて圧倒されるが、どこかカラッとしている。umbraはいわゆる激情、カオティック、EMOと形容されるバンドであると思うが、そういうバンドには珍しく明るさ、パーティー感を体現しているように思うのはヴォーカルの存在感が大きい。
またメインヴォーカルではなくギターの方が歌うパートはかなりメロディアスに(言うなればbluebeardやunder currentのように)歌い上げていて、このバンドの懐の深さがうかがえる。そういった様々な要素やコントラストがともすれば散漫な印象になってしまいがちだが、それを全て一つの表現として放出できているところに非凡なセンスを感じる。
ライブは数回しか観ていないのですが、この素晴らしい曲を再現すること以上にその場の勢いを重視していて、その潔さと疾走感は文句なしの格好良さでした。
Twelve Hour Turn、400years、Funeral Diner、日本ではBoiler Frogに通ずるところがあるように思う。
なお、ジャケットは厚紙にシルクスクリーンでプリントされた完全ハンドメイド。厚紙とインクの色は何種類かあるのでほとんどのジャケットは一枚々々異なる。
- my eyes lie
- going further to nowhere
- i guess this is goodbye
- dry gray
- it's unlikely, it's unlike me
(2004 say hallo to never recordings HELLO 002.5)